はじめに
健康診断は、自分の体の状態を定期的にチェックする重要な機会です。しかし、筋トレをしている人は、検査項目の一部で基準値から外れる可能性があり、注意が必要です。本記事では、筋トレ愛好家が健康診断を受ける際の留意点について詳しく解説します。
筋トレによる検査値への影響
筋トレをしていると、以下の検査項目で異常値が出る可能性があります。
AST(GOT)、ALT(GPT)、CK(CPK)の上昇
筋トレによって筋肉の代謝が活発になると、AST、ALT、CKなどの値が上昇する傾向にあります。これは一時的な現象ですが、ALTの上昇は肝臓の異常を示す可能性もあるため注意が必要です。
プロテインの過剰摂取も肝機能に影響を与えることがあります。適切な量を把握し、健康診断の前は控えめにすることをおすすめします。
尿酸値の上昇
筋トレをすると、筋肉の代謝産物である尿酸値が高くなる可能性があります。尿酸値が6.0mg/dL以上になると、全身の血管で動脈硬化が進行するリスクがあるため、定期的な検査が重要です。
検査項目 | 影響 |
---|---|
AST(GOT) | 筋肉の代謝で上昇 |
ALT(GPT) | 肝臓の異常を示す可能性 |
CK(CPK) | 筋肉の代謝で上昇 |
尿酸値 | 動脈硬化のリスク上昇 |
クレアチニン値の上昇
筋トレにより筋肉量が増えると、クレアチニンの産生量が多くなり、血清クレアチニン値が高めに出る可能性があります。しかし、これは必ずしも腎臓の病気を意味するわけではありません。再検査や詳しい検査を行うことで、真の腎機能を評価できます。
健康診断前の注意点
筋トレ愛好家が健康診断を受ける際は、事前の準備が重要です。
検査前日の過ごし方
健康診断の前日は以下の点に注意しましょう。
- 激しい筋トレや長時間のサウナ、大量の発汗は避ける
- 夕食は軽めにし、アルコールは控える
- 十分な睡眠をとる
これらの行為は、一時的に肝機能や尿酸値などの数値を悪化させる可能性があります。
検査当日の過ごし方
検査当日は以下の点に気をつけましょう。
- 緊張や排尿の我慢をしない
- 喫煙後の血圧上昇に注意する
- カフェイン、糖分の多い飲み物は控える
- 飴やガム、サプリメントは避ける
これらの行動は、血液検査の結果に影響を与える可能性があります。
悪あがきの禁物
健康診断の直前に無理な運動や食事制限をすると、かえって検査結果に悪影響を及ぼすことがあります。長期的な生活習慣の改善が何より大切です。
まとめ
筋トレをしている人は、健康診断で一部の検査項目で基準値外の数値が出る可能性があります。しかし、これは筋肉の代謝が活発になることが原因で、必ずしも病気を意味するわけではありません。健康診断を受ける際は、検査前日と当日の過ごし方に気をつけ、”悪あがき”は避けましょう。日頃から適切な運動と食生活を心がけることが、良好な健康状態を維持する上で重要です。